松下電器産業が、家庭向けの高速PLCアダプタを発表しました。12月9日より販売開始とのこと。
PLCというのはPower Line Communications(電力線通信)の略で、電力線を通信回線として利用するテクノロジです。簡単に言えば、一般家庭のいたるところにある電源コンセントとPLCアダプタを接続することで、ホームネットワークが構築できるという、なんとも夢のような話がついに日本でも実現することになりました。
物理速度で最大190Mbps、実効通信速度は、TCPで最大約55Mbpsということで、FTTHに比べれば少し遅い感じもしますが、まぁそれなりの速度は体験はできるといってよいでしょう。
掃除機やドライヤーなどのノイズで10%程度速度が低下する場合があるようですが、これも将来的(2007年3月)にはノイズフィルタによって軽減されるようで、今後大きな市場に化ける可能性が十分にあると言えます。
肝心のお値段ですが、オープンプライスとなっています。Web記事によれば、マスターアダプタとターミナルアダプタがセットになったスタートパック「BL-PA100KT」が2万円前後、増設用アダプタ「BL-PA100」が1万3千円前後とこと。
PLCアダプター プレスリリース - Panasonic
松下電器産業、家庭向け高速PLC製品を12月9日に発売 - Impress Broadband Watch
ホームネットワークインフラの本命--松下電器、PLCアダプタを発表 - CNET Japan
ついに家庭の電源コンセントで190Mbpsのインターネットが可能に - GIGAGINE
ずっと放置していましたが、PLCアダプタは現時点では屋内に限った利用とのことで、屋内ネットワーク構築のための機器となります。すごい勘違いですいません。ということで、ざっくり見直しました。ごめんなさい。
また、PLCによって妨害電波が発生するため、アマチュア無線愛好家などからは避難されているようです。まだまだ課題があるようですね…。
"PLCアダプタがついに日本でも発売へ"へのコメント (1)
「電力線通信の解禁」は数々の問題を残したままの見切り発車で、しかも屋内限定の話です。インターネットに接続するためには、結局建物の中までプロバイダとADSLや光ファイバーで結ぶ
必要があります。理論値190-200Mbpsなんて出るわけありません。うたっている80Mbpsもほぼ無理で誇大広告です。現状ではLANケーブルもモデムも必要で、けっしてコンセントに刺すだけではなく、一般ユーザーには説明不足です。
問題点について簡単にまとめてみました。是非ご覧ください。
PLCに対しての印象が変わるかもしれません。
http://nonomura.iza.ne.jp/blog/
とにかく推進派メーカーから出てくるお花畑記事に騙されないよう、色々情報を見極めることが必要です。
欧米では撤退するメーカーも続出しています。恐らく尻つぼみになる可能性が高く、開発に資金を投入したメーカーの株価が心配です。
松下は取りあえず開発したから出しますが、本気で普及を考えているのでしょうか?既存の短波利用ユーザーが近々行政訴訟を起こします。